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タートルスープ手法を使ったトレード戦略とは?
有名トレーダー、ラリー・ウィリアムズによって考案された「タートルスープ」は、多くのプロトレーダーに使われている逆張り戦略です。本記事では、この手法の概要、エントリー条件、実践例までを詳しく解説します。
タートルスープ手法とは?
タートルスープ手法は、一見ブレイクアウトのように見える動きを利用して逆張りを仕掛けるトレード手法です。
通常、直近の高値や安値を抜けた場合はトレンドの発生とみなされますが、タートルスープでは「フェイクアウト(だまし)」を狙います。
この手法の名前は、1980年代に著名トレーダーのリチャード・デニスが育てた「タートルズ」と呼ばれるトレーダー集団に由来します。
そのブレイクアウト戦略の裏をかく形で、ラリー・ウィリアムズが名付けたのが「タートルスープ」です。
エントリー条件
ロング(買い)エントリーの例
- 過去20日間の安値を下抜ける。
- その翌日に安値を下回らず、価格が反転して上昇し始める。
- その反転の兆しが見えた時点でロングエントリー。
ショート(売り)エントリーの例
- 過去20日間の高値を上抜ける。
- その翌日に高値を更新せず、価格が下落し始める。
- その反転の兆しが見えた時点でショートエントリー。
※この戦略では、フェイクアウト後の反転を見極めるローソク足の形や出来高も重要な判断材料になります。
損切りと利益確定の目安
- 損切り:フェイクアウトが続き、直近の高値/安値をさらに抜けたら即損切り。
- 利確目標:直近のサポート/レジスタンスやフィボナッチの反発レベル。
タートルスープは高勝率の反面、リスクリワードをしっかり管理しないと失敗しやすいので、トレーリングストップの併用も有効です。
実践例(チャートイメージ)
※以下はイメージです。実際のトレードでは複数の確認要素を合わせて判断しましょう。
- USD/JPYが20日高値を一時上抜け→次の日に失速→タートルスープでショート。
- 日経平均が20日安値を一時下抜け→すぐに陽線で反発→タートルスープでロング。
まとめ
タートルスープ手法は、「だまし」を逆手に取る逆張りの代表的な戦略です。シンプルながらも非常に有効で、特にレンジ相場や過熱感のあるトレンド終盤で効果を発揮します。テクニカル指標やチャートパターンと組み合わせて使えば、さらに精度の高いトレードが可能です。
ただし、だましが続く相場では損失が大きくなるリスクもあるため、必ずリスク管理を徹底しましょう。